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低体温の原因・症状・改善方法-『体温免疫力』考
 ー「冷え」、「冷え性」という東洋医学的な概念を、現代西洋医学の科学的手法で解明した注目すべき理論ー

はじめに

 『体温免疫力』(ナツメ社発行)の著者安部 徹先生は、現在新潟大学大学院医学部教授で、1996年、白血球が自律神経の支配下にあるというメカニズムを解明されるなど、国際的に活躍されている免疫学者である。
 今回ご紹介する安部 徹著『体温免疫力』は、体温と免疫の関係を解き明かす新理論である。
 氏は、この本で、東洋医学の「冷え」という概念を、西洋医学の手法で解き明かし、その研究を「体温免疫学」と名づけ、体温計一本で知り得る自分の「体温」から自分の体調を管理する力を「体温免疫力」と定義されています。
 現代は、処方された薬が効いているか効いていないかといことを自分の力で見分けないといけない時代であるにもかかわらず、私たちは、あまりにも医師やマスコミの言葉を信用しすぎて、効かない薬を飲み続けているのではないか。つまり、治療法が間違っているということを気づくかどうかは、感性の問題であり、この「おかしい」と気づく感性を磨いてもらいたいために本書をまとめたと著者は述べています。
 この本を取り上げた理由は、「冷え」、「冷え性」という東洋医学的な概念を、現代西洋医学の科学的手法を用いて、一般人にも納得のいくように、理論的に解明している点を先ず挙げることが出来ます。それと同時に、「体温免疫力」という画期的な考え方を生かしたすぐれた治療法にも大いに共感を覚えます。ともあれ、冷え性の人のみならず、健康で長生きしたいと願う人には、この体温免疫力という考え方をよく知り、それを実践されることをおすすめします。以下の記述は、概ね同著の目次順従い、各項目の内容のポイントを私なりに整理して記述しています。したがって省略した内容も多くあり、同著書の全内容を取り上げた概要というものではなく、基本的には、推奨文ないしは紹介文といえるものです。なお、項目名等についは、文意に支障のない範囲で、適宜変更したものもあります。


第1章 病気と闘う免疫のしくみ

(1)免疫とは

 私たちの血液中のすべての細胞は、骨の中心にある骨髄で製造されます。そして骨髄でつくられた造血幹細胞が細胞分裂して、赤血球、白血球、血小板になります。白血球というのは総称で、血液中に含まれる赤血球や血小板以外の細胞をまとめて白血球と呼んでいます。白血球は大きく分けて、リンパ球、顆粒球、マクロファージなどに分けられるが、その構成比率は、通常、リンパ球が約35%、顆粒球が約60%、マクロファージなどが約5%といわれています。
 そして私たちの体をウイルスや細菌の侵入から守ってくれる免疫システムの要をになっているのは この白血球です。
 マクロファージや顆粒球は、細菌などの異物を丸のみするという方法で退治しますが、敵が必ずしもマクロファージや顆粒球が食べやすい相手ではないこともあります。たとえば、花粉やダニ、ウイルスなどは、マクロファージには小さすぎて相手にすることが出来ません。
 そこで、リンパ球はこうした微小な抗原を相手に闘います。指令を出すヘルパーT細胞、敵と直接戦うキラーT細胞、そして抗体を敵に投げて闘うB細胞というふうに役割を分担し、連携プレーで敵を撃退します。また、貪食能をもつNK細胞や、年をとってから数が増える胸腺外分化T細胞は、単独で細胞を監視し、がん化した細胞など変異した細胞を片づけます。
 
(2)自律神経が免疫システムに深くかかわっている。

 自律神経には、交感神経と副交感神経という二つの系統があり、それぞれが、脳の視床下部から指令を受けて、状況に応じた働きをします。交感神経と副交感神経からなる自律神経は、血管に巻きつくようにして、全身にはりめぐらされています。
 この自律神経が、免疫システムに深いかかわりがあり、白血球を構成する「顆粒球」と「リンパ球」という二つの免疫細胞が自律神経と密接な関係にあることが明らかになってきました(安保免疫システム論)。
 すなわち、交感神経優位のときには顆粒球の働きが活発化し、副交感神経優位のときにはリンパ球の働きが活発化します。したがって、「顆粒球」=「交感神経」、「リンパ球」=「副交感神経」という図式がわかれば、複雑な免疫システムもマスターできるのです。
 交感神経は、基本的に日中の活動時に活発になり、興奮したときや緊張状態にあるときにも優勢になります。そして心拍数を増やしたり、血圧を上昇させる一方、胃腸の働きを抑制します。また、交感神経は、顆粒球の分泌を助けます。
 副交感神経は、原則として、夕方から夜間にかけて休息するときに活発になります。副交感神経が優位になると、心身ともにリラックスします。消化液の分泌を促したり、腸管を活発に動かす一方で、血圧を下げ、心拍、呼吸を安定させます。睡眠に導くのも副交感神経の役目です。また、副交感神経は、リンパ球の分泌を助けます。
 
第2章 低体温が万病をつくる

(1)冷え性は病気ではない?

 西洋医学では冷えや冷え性は病気と認めていません。しかし、病気ではなくても、足が冷えて眠れないなど、本人にとってはひじょうにつらいことです。そこで頼るのは東洋医学になります。東洋医学では「冷え」を「未病」といって、病気と健康の境目にあるものとしています。体の表面だけが冷たいだけならまだしも、それがつづいていると、やがて深部体温にも影響するようになるので、早く改善しておくことにこしたことはありません。

(2)「冷え」の正体

 深部体温をつねに37.2℃に保ために、私たちはつねに体温調整をしています。暑い日には汗をかいて気化熱を放出し、体温が必要以上に上らないようにします。寒い日には肌や血管が収縮してできるだけ熱が外に出るのを防いでいます。この体温コントロールをになっているのが自律神経です。
 さて、体温を維持するためのエネルギーは、全身をめぐっている血液がもたらしています。したがって、なんらかの原因で血流がとだえてしまうと、血液が十分に供給されず、体温が下ってしまいます。自律神経の面から見ると、交感神経と副交感神経、どちらの神経が極度に優位になっても、体のバランスが破綻して、血流が悪くなり、低体温になります。したがって、自分が交感神経と副交感神経のどちらに偏っているかがわかれば、その偏りを正すことで、病気を治すことが出来るのです。

(3)体温が下ると免疫力も下る

 血流量などの体内調整は、自律神経だけではなく、自律神経と内分泌系(ホルモンの分泌)、それに免疫系という三つの調整システムがお互いに作用しあい、三位一体となって行われています。ですから、体温は自律神経だけではなく、免疫系とも密接にかかわっています。
 免疫系の細胞である白血球のうち、顆粒球は約60%を占め、リンパ球が約35%、残りがマクロファージなどです。
 交感神経が優位になっていると、リンパ球の割合は少なくなります。そして、交感神経優位の状況がつづき、さらに低体温になると、リンパ球の割合は30%以下に減ってしまいます。交感神経が刺激されるとリンパ球が減るのは、リンパ球は副交感神経の支配を受け、顆粒球は交感神経の支配を受けているからです。
 一方、低体温状態から脱して体温が上昇すると、今度は副交感神経が優位になっていくため、リンパ球の割合が高くなっていきます。ところが、リンパ球があまりに増えすぎると、今度は逆に体温は低下してしまいます。そして、リンパ球の割合が50%以上になると、再び低体温領域に入ってしまいます。それは、副交感神経が優位になりすぎている世界なのです。
 つまり、白血球のリンパ球が少ない状態にぶれても、多い状態にぶれても、体温は低くなります。体温が低い状態というのは、酵素の働きが悪くなっているわけですから、当然ながらさまざまな病気にかかりやすくなります。
 しかし、リンパ球が多すぎる場合と、顆粒球が多すぎる場合では、かかりやすい病気のタイプがそれぞれ違います。交感神経優位で顆粒球が多すぎる状態のときは、胃潰瘍のように組織が破壊されるような病気が多くなります。これは、顆粒球が死んで細胞質が壊れると、細胞中の活性酸素が放出されますが、活性酸素は、周囲のものを強力に参加させてしまう作用をもつので、顆粒球が多くて活性酸素も大量に放出されると、まわりの組織がどんどん酸化されて、壊れていくためです。
 一方、副交感神経優位でリンパ球が多すぎる場合、今度はアトピー性皮膚炎やぜんそく、花粉症といったアレルギー性の疾患が起きやすくなります。
 アレルギー性の病気は、ダニやホコリ、花粉などに対して抗原抗体反応を起こす病気です。この抗原抗体反応をになっているのがリンパ球です。
 リンパ球がたくさんあれば、細菌やウイルスなどの敵を排除する力が強いのですが、あまりに多すぎると、ふつうは敵とみなさないものにまで過剰に反応してしまいます。その抗原抗体反応によって、皮膚炎を起こしたり、くしゃみ、鼻水がでたり、ぜんそくの発作を起こすのがアレルギー性の病気なのです。

(4)ストレスが体温をうばう
 
 ストレスには、激しい活動のほか、感染症の傷、痛み、排気ガス、農薬、環境ホルモンなど、体にダメージを与えるものと、精神的なストレスがあります。
 ストレスが低体温の原因になるのは、ストレスがあると交感神経を緊張させてしまうからです。たいへん強いストレスがあったり、弱いストレスでも長い間続いていると、副交感神経がうまく体をもとに戻せなくなってしまいます。こうなると交感感神経優位の状態になってしまい、低体温になってしまいます。
こわいのは、交感神経優位の状態が長い間続いてしまうことです。

(5)ぬるま湯生活が体温を下げる

 前述したように、副交感神経が優位の状態でも、やはり低体温になります。リンパ球が多すぎる体調も、病気を招いてしまうのです。リンパ球の割合が50%以上になると、低体温になってしまいますが、この状態に陥る要因は、簡単にいえば、ストレスがなさ過ぎる生活ということになります。端的な例が、現代の子供たちの生活です。勉強ばかりで外で元気に遊びまわることがなく、家でテレビを見たり、ゲームをしたりする生活になり、運動不足になっています。外で遊ばないということは、運動不足だけでなく、紫外線を浴びることが少ない点も問題になります。強いエネルギーをもつ紫外線を浴びると、交感神経が刺激されるのですが、いまの子供たちにはその機会が少なくなっています。
 細菌感染も交感神経を刺激するのですが、いまの子供たちは、清潔すぎる環境のなかで生活することになり、細菌感染の機会が減ってしまいます。
 全体的にいえるのは、子供たちが昔に比べて極端に過保護に育てられていることです。例えば、赤ちゃんがちょっと泣いても、昔なら放っておいたものですが、いまはすぐにあやされます。すぐにあやされるので、少し交感神経が刺激されただけで、あとは副交感神経が働いてリラックスしてしまいます。赤ちゃんの時代からこうやって育ち、その後も運動不足や清潔一点張りの生活を送っているのですから、交感神経より副交感神経が優位になってしまうのも無理はありません。近年、アレルギー性の病気を持つ人が多くなった原因は、いろいろ指摘されていますが、リンパ球過剰の生活になりがちな生活が要因だと考えれば、実に明快に説明がつくのではないでしょうか。

(6)熱が出ると免疫力が高まる

 低体温が病気をつくるのは、低体温だと免疫力が低下してしまうからです。私たちの免疫システムは、おおざっぱにいうと、顆粒球とリンパ球で成り立っています。これらの免疫細胞が最も効率よく働くために大切なのが体温です。したがって基礎体温の高い人は免疫力が高いといえるのです。
 ちなみに、白血球の数は、1立方ミリメートル当たり4000~6000個が正常範囲になります。またリンパ球が異物に対してしっかり闘える戦力の目安は、だいたい1立方ミリメートル当たり1800個です。これだけあれば、免疫力は一応備わっているので、とくに心配する必要はありません。そして、リンパ球比率が30%以下になっても、50%以上になっても低体温になります。
 体温が高ければ、リンパ球の数が多くなります。風邪などをひいているときは、リンパ球が減って免疫力が低下しています。そこで体温を上げてリンパ球を増やし、風邪などの病原体と闘おうとするのが発熱のメカニズムなのです。
 熱が高いというとすぐに解熱剤を飲む人も多いでしょう。けれども、自然の摂理からすれば、薬を使わず、体力が消耗しないように体を休め、発熱でリンパ球を増やして自然に治るのを待つのがベストの治療法なのです。

(7)対症療法では病気は治らない

 私は、西洋医学をすべて否定するつもりはありませんが、病気の本質を見ないで表面に現れた症状だけ対処する対症療法では、健康維持や病気治療の根本的な解決にならないと考えています。
 体温免疫力の考え方からいえば、現在の医療は免疫力をかって低下させ、病気を悪化させる治療が少なからずあります。解熱剤、痛みどめ、抗がん剤、ステロイド剤……。これらはすべて交感神経を刺激して免疫力を低下させてしまいます。
 私たちは、免疫という自分自身で体をメンテナンスするすばらしい力を備えています。自然がつくり出したその能力を十分に発揮してやることが、病気の予防にも病気の治療にも絶対に欠かせません。
 免疫力を目に見える形で教えてくれるものがあります。それが体温です。体温を上げることで免疫力が高まることに着目した、がんの治療法の研究も始まっています。医療機関はもちろん、私たち一人ひとりが、体温が示してくれる身体のサインを見逃さないようにしたいものです。




第3章 発熱させて病気を治す

 この章では、花粉症、エイズについても記述されていますが、ここでは特に、アトピー性皮膚炎とがんに関して少し詳しく紹介します。

(1)アトピー性皮膚炎について

 アトピー性皮膚炎は、ハウスダストやペットの毛、ふけ、ダニなどが皮膚に付着すると、それを異物として認識し、免疫力によってからだから除去しようとする反応によって起こるもので、リンパ球の多いアトピー性体質では、排除すべき物質として、過剰に反応してしまうのです。皮膚に炎症が起こるのは、体が一所懸命に異物を追い出そうとしている証拠なのですから、それをわざわざ薬などでとめてしまうことはありません。赤ちゃんが体中を真っ赤に腫らしているのを見ると、お母さんがオロオロして、なんとか処置してあげたいという気持ちは分かりますが、心配はご無用です。子供は免疫力が強いので、全身が真っ赤になりますが、心配しなくても、たいてい翌朝にはケロッとしています。アトピー性皮膚炎というと、ものすごくたいへんな病気だと思う人もいるかもしれませんが、たったそれだけの病気なのです。アトピー対策の第一歩は、薬を使って治そうとするのではなく、発作が起きないよう、原因を追究して、環境を変えてあげることです。

 ステロイド剤は、アトピー性皮膚炎を根本的に治す薬ではなく、この病気の不快な症状をとることしかできません。ステロイド外用薬を使用しないとすると、アトピー性皮膚炎はどうやって治療すればよいのでしょう。少し乱暴な言い方かも知れませんが、放っておけばいいのです。
 ステロイド剤を対症療法の薬として、短期間使用することについては、それほど問題はありません。はじめはみんな軽い気持ちでステロイド剤をはじめるが、1年、2年と熱心に塗り続けていると、発疹が強くなったり、ステロイド剤の使用量が増えていきます。はじめは週に1回塗る程度ですが、1年くらいたつと、3日に一回といったように、長く塗っていればいるだけ、だんだん塗る回数が増えていき、やがて毎日塗るようになってしまうのです。これが、ステロイドによる地獄の入口になるのです。
・ステロイド切れによるリバウンドの克服法
 一度長期にステロイド剤を使用した人がステロイド剤の使用をやめれば、強いリバウンド反応が出ますが、これは、アトピー性皮膚炎の再発ではなく、ステロイド切れによるリバウンドです。
 ステロイド剤を長い間肌に塗っていると、皮膚組織にコレステロールが沈着して、酸化変性してしまいます。酸化変性したコレステロールが皮膚に蓄積されると、酸化物質の刺激で、私たちの体は交感神経緊張状態になります。すなわち、顆粒球が増えて、それがすき間なく皮膚組織に侵入して、炎症が起きるのです。この炎症は、アトピーによるものではなく、酸化物質に対する反応です。
 リバウンドは、免疫が一所懸命に、体に沈着した酸化変性コレステロールを体外に排出しようとして起こってくるものです。ですから、これを助けて、膿をすべて出し尽くしてしまえばよいのです。リバウンドは、再発したのではなく、自らの力で治そうと努力している証だということをよく理解しておいて下さい。
 ステロイド剤を使っている人は、交感神経が興奮した状態になっており、血流が悪くて、体が冷えきっています。ですから、できるだけ体を温めて、免疫の活性を高め、血流をよくして、どんどん酸化物質を排除していく必要があります。リバウンド時期に体を温める治療法としては、刺絡療法や漢方薬などがあります。しかし、家庭でできるもっとも効果的な方法は、入浴することです。ただあまり熱い湯だと、かゆみが強くなります。自分で快適だなと思う温度の湯に浸ることが大切です。入浴法については、第5章で詳しく述べます。

(2)がんについて

①がんの原因
 がんは、細胞の増殖にかかわる遺伝子に異常が起きて発症することが分かっています。細胞が異常に増殖したできものを腫瘍といいますが、それとは別に、他の組織の中まで侵入したり、全身へと転移していく悪性のものがあります。それががんです。がん細胞は、なんと毎日3000~4000個も体内で生まれているといわれています。それなのに、なぜ発がんにまで至らないかというと、いつも自分の体の中をパトロールしている免疫系の細胞が、異変した細胞を異物と判断して攻撃指令をだすので、たいては排除されてしまうからです。しかし、免疫の力よりがん細胞が増殖する力の方が強くなると、がん細胞は、どんどん増え続けて、やがて腫瘍として目に見えるほどの大きさになってしまいます。こうなると、はっきりとがんが発症したといえます。
 
②がんの温熱療法とは
 いまがんの治療法として注目されているのが温熱療法です。高熱が出るとがんが消える症例などから、がん細胞は通常の細胞に比べて熱に弱いことが知られてきました。そこで、がんを熱で治そうとするのが「温熱療法」です。一部制限つきで保険適用もされています。
 がんが発症してしまったら、もう免疫の力ではどうしようもないのかというと、そのようなことはありません。がんの患者さんの体は、がんの勢いで免疫の力は低下しています。体の中では交感神経優位になり、体温も低下するということが起こっています。したがって、体温を高めて、体のメンテナンスを行えばよいのです。体温が上れば、交感神経と副交感神経のバランスが戻り、免疫の力がよみがえってきます。そして、がん細胞めがけて、NK(ナチュラル・キラー)細胞が攻撃をしかけてくれます。これが、温熱療法の目的なのです。

③早期発見・早期治療ががんをつくる
 がんというものは一度できたらできっぱなしかというと、そうではなく、できたり消えたりということをくり返しているものです。健康診断などで早期がんと診断された場合にも、すぐに手術はできません。たいてい2~3週間待たされます。入院を待つ間に、体を休めて免疫力をアップさせていれば、がんが消えてしまう可能性がかなりあります。ほんとうなら、自然に治ってしまうことがよくあるはずなのです。それなのに、現在の医療では、早期治療が大切だからと、がんと診断したらそのまま治療をしてしまいます。がんでない人もがんの仲間入りさせて治療しているのですから、がん患者の数は増えていくばかりです。
 もうひとつの害は、精密検査などの結果を待つ間、患者さんが恐怖におびえてしまうことです。
「がんかもしれない」と強い恐怖感を感じると、交感神経が極度に緊張するので、リンパ球が減ってしまいます。そうして、がんでなかったものががんになり、自然に消えたかもしれないがんが、本物のがんに成長してしまいます。
 端的なのが乳腺症です。乳腺症自体はがんではありませんが、がんとの境が微妙な時期があります。したがって、前がん状態の乳腺症を発見したとき、医師としてもっとも適切なアドバイスは、「無理をせず、血行をよくして体を温め、リンパ球を増やしましょう」というべきなのです。

④抗がん剤・放射線治療は最小限に
 現代医学でのがん治療は、手術、抗がん剤、放射線が三本柱になっています。これらの治療法は、がんを物理的に摘出したり、がんより強い力で叩いてしまおうとするものです。しかし、これらの治療法は、がんの本質を無視した方法としかいえません。どの方法も、体に大きなダメージを与え、せっかく自力で治そうとする自然治癒力を、かえって弱めてしまうからです。
 私は、がんの三大療法をすべて否定するわけではありません。抗がん剤や放射線で、リンパ球が減るほど徹底してがんを叩いてしまうというやり方が、理にかなっていないといっているのです。
 自然治癒力の考え方と近代医学をうまく結合させれば、がんの治療はよりよい方向に向かう可能性もあるでしょう。たとえば、抗がん剤を、通常使用より少量使う方法も開発されています。抗がん剤の低用量療法を行うことで、リンパ球数が下らないどころか、むしろ上ってくることが分かってきたのです。発がんの経緯を考えてみると、がんは顆粒球過剰の状態で発生するので、できるだけリンパ球を増やして、体のバランスを戻してやれば、がんの発生を防げることになります。たとえがんが発生しても、リンパ球を増やす努力をしていれば、自然に治る可能性が高くなるわけです。

⑤がん予防のために
 がんは思うほど怖いものではないことをよく理解しておきましょう。がん細胞というのは、けっして強い細胞ではなく、自分の力であっさり治せるものですから、いたずらに過剰な恐怖心を持つことはありません。がんばりすぎたり、心理的なストレスが強いときは、入浴などで体を温める、野菜やキノコ、海草などを食べて、副交感神経をできるだけ高めてやれば、がんなどの病気は防ぐことができるのです。

⑥がんの患者さんへ、4か条を提唱
 1.生活のパターンを見直す
 2.がんへの恐怖心から逃れる
 3.免疫を抑制するような治療は受けない。あるいは、受けている場合はやめる。
 4.積極的に副交感神経を刺激する。

⑦免疫療法の医師を探す
 病院や医師を探すときは、東洋医学の考え方をきちんと理解しているかどうかがカギになります。
 東洋医学は、自然治癒力をもっとも重視した医学なのです。ともかく私たちがもつ自然治癒力をきちんと認めている医師でないと、ほんとうの治療はできないと私は考えています。西洋医学にどっぷりとつかっている医師は、たとえば、がんなら、自然治癒力を弱めてしまうような、抗がん剤や放射線治療を強力に勧めます。そのとき、「これをしなければ余命三ヶ月」とか、「これをしなければ再発する、転移する」といった言い方をよくします。恐怖におびえてしまったら、自然治癒力など高めようがありません。少し話せば、信頼できる医師かどうかわかるものです。そのような医師を見つけて、自分の体を痛みつけるような治療法から、ぜひ脱却してほしいものです。

第4章 血流不足が慢性疾患をつくる

(1)薬の使いすぎ
①腰痛や膝痛は消炎鎮痛剤を使うから治らない
 筋肉を激しく使うと、乳酸などの疲労物質がたまります。するとこの疲労物質がじゃまをして血流が悪くなるので、プロスタグラジンという血管を拡張させる物質が増えます。このプロスタグラジンは発熱や痛みを起こす物質なので、赤く腫れたり、痛みが起きます。つまり、痛みや腫れは、血流をよくして疲労した筋肉を元に戻そうとする自然治癒力が働いている証拠といえます。痛みを止めてしまう消炎鎮痛剤は、このプロスタグラジンの産生を阻害して、血管を閉じてしまう薬ですから、血流が改善されるわけもなく、いつまでも修復ができず、痛みも続いてしまいます。
 それでは、慢性的な腰痛や膝痛にどう対処すればいいのでしょう。治療法は簡単です。痛んでいる場所は、修復のための血液を欲しがっているのですから、入浴など身体をよく温め、血流をできるだけよくして、自然の修復作業を助けてあげればよいのです。入浴とともに、痛まない程度に体操などの軽い運動をして、筋肉を強化しておく必要もあります。筋力が強くなれば、筋肉が腰や膝の関節を補助してくれるので、一石二鳥といえます。
 また、五十肩の真の原因は、いつも片側だけを下にして寝ているために、肩の関節や腕が圧迫されることです。圧迫のために血流が悪くなり、関節の組織に支障をきたして、腕が上に上らなくなります。対処法としてはできるだけ仰向けに寝ることをこころがければよいのです。五十肩は、なにもしなくても時間がたてばいつか治りますが、これは、関節を自分で治しているからです。自分で障害を修復するには十分な血流が必要ですから、お風呂に入って血行をよくしてあげれば、治りもそれだけ早くなります。

②更年期障害は血流障害
 女性は、閉経前後から、冷えやほてり、めまい耳鳴りなどさまざまな更年期障害の症状に悩まされることが多くなります。更年期障害の背景にあるのは血流障害です。原因は、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの急激な減少だといわれています。そのホルモンが減ることで、体は交感神経優位になり、血液循環がスムーズにいかなくなります。また、更年期の年代に多いストレスがひじょうに大きな要因になっているだろうといわれています。ホルモンにしてもストレスにしても、交感神経が優位になって血流障害が起こっているのですから、体を温めて冷えから身を守ることが対策の第一歩となります。そして、冷え対策とともに、ストレスの軽減に努めることが、症状を改善して快適に過ごすための最善の方法です。

③リュウマチの本当の原因
 ストレスや感染症などがあると、その部分に炎症がおきて、増えた顆粒球によって組織が破壊されます。そこで次に免疫系は、ダメージを受けた部分を修復するように働くので発熱が起きます。このとき、体内で起きた異常を監視する役目をもつ自己応答性のリンパ球が増えます。この自己応答性リンパ球が過剰に反応して、破壊され正常ではなくなった組織を攻撃するのではないかと考えます。その際、発熱や痛み、だるさなど、患者さんにひじょうに不快な症状が現れますが、これは、症状が悪化しているのではなく、治療へ向かっていることを意味しています。
 ところが、現代医療では、免疫過剰で起きているのだからと、強力なステロイド剤を使用します。ステロイド剤で免疫の力を抑えこんんで、症状を緩和させようとするわけです。しかし、せっかく免疫の力で治そうとしているのに、その力を抑制してしまうのですから、これで治るわけがありません。
 膠原病を根本的に治すためには、少なくともステロイド剤の使用は、症状の強く出る急性期の短期間だけにして、あとは炎症を起こすだけ起こせばよいのです。ステロイド剤を使用していると極度に低体温になっているので、入浴などで体温を上げ、免疫力を高めて、早期の治療を促します。それとともに、病気の誘因となっているストレスから脱却することが、もっとも重要なポイントになります。

(2)生活習慣病
①血圧は心のバロメーター
 腹を立てたり、イライラしたり、悩んだりしているときは、血圧は上っています。なぜなら、ストレスが交感神経を緊張させるので、心臓の拍動が速くなり、全身に多くの血液を送るので、必然的に血圧は高くなるのです。血圧は、心身の状態をひじょうに敏感に反応します。ですから、働きすぎをやめ、あまりクヨクヨ悩まず、体温を上げて交感神経優位の状態から脱してやれば、自ずと血圧は下ってきます。
 血圧を下げる薬、つまり降圧剤のほとんどは、全身の血流を減らして血圧を下げています。そのため、血流障害によるさまざまな問題が起きてきます。血圧を上げるもっとも大きな原因はストレスなのですから、働きすぎの人は体を休め、心身をゆったりとさせてすごすことが、もっとも重要な治療法といえるのです。

②がんばりやが糖尿病になる
 ストレスがつづいて慢性的に交感神経が緊張していると、血糖値が上りっぱなしなのに、さらに副交感神経の働きが抑えられてしまうので、血糖値を下げるホルモンであるインシュリンの分泌が低下してしまいます。このようなわけで、血糖値はますます下りにくくなり、糖尿病にるというわけです。
 しかし、血糖値を下げる薬を使うのはやはり良くありません。そのような薬は、インスリンの分泌をしている膵臓のβ細胞を刺激してインスリンの分泌を促すものですが、β細胞の働きを強制的に高めているわけですから、こちらもやがて疲弊してしまいます。ですから薬をやめればβ細胞もゆっくり休め、インスリンの分泌もやがて良くなります。つまり糖尿病は、人もβ細胞も、無理やり働いてしまう病気といえます。

(3)身近な疾患
①水虫は玄米で予防できる
 水虫は、白癬病というカビの一種に感染して起こる病気です。同じカビの一種にカンジダがあります。カンジダ自体はいつも体のあちこちにいますが、疲れたり体が冷えたりして免疫力が低下すると、顆粒球が追い出す前に菌が異常に繁殖してしまい、炎症が起きたり、かゆみが現れます。皮膚にできた炎症は、原因が水虫やカンジダなどのカビにしても、細菌にしても、血流障害を治してあげれば、たいてい自分で退治できます。かかとや指の間のひび割れなども、血流障害で起きますから、体温を上げて血行を良くすれば改善できます。それなのに、ステロイド剤を使って、炎症を止めようとするのが間違いのもとです。

②薬をやめるとぐっすり眠れる
 不眠の原因は、ストレスで交感神経が緊張しているからにほかなりません。睡眠は、副交感神経が働いていないと、なかなか睡眠に入れないしくみになっています。ですから、寝る前にゆっくり入浴するなどして、心身をリラックスして、睡眠に適した体内環境にしてやれば、よい眠りが得られることになります。お年寄りは、高血圧やら糖尿病やら、痛み止めやら、さまざまな薬を飲んでいるものです。これらの薬は交感神経を緊張させ、心臓の拍動を速くするなど、体は、興奮の極致になっているのですから、寝ようとしても眠れるわけがありません。お年寄りの不眠対策は、まず、できるかぎり薬をやめることです。そのうえで、入浴や軽い体操をして体を温め、副交感神経がしっかりと働くようにしてあげれば、不眠は解消できます。

③肩こりは体操で解消する
 肩こりは、首を支える筋肉の緊張で起きますが、この緊張は、心理的ストレスというより、同じ姿勢を長くつづけていたなどの、物理的な原因が多いようです。こうしたタイプの肩こりには、まずは、できるだけ長時間同じ姿勢をとらないよう注意し、そのうえで、体を温めるとともに、体操を行うと良いでしょう。
 肩こりに悩む人は、よく湿布薬を貼っているようですが、これは意味がありません。湿布薬には必ず痛みどめ成分が入っています。せっかく体を温めて血流をよくしようとしても、痛みどめ成分の働きで血管が収縮してしまうので効果が出ないのです。

④じんましんは悩みから逃れようとする血流反応
 じんましんはアレルギーのひとつなので、リンパ球の多い人に起きやすい病気です。食べ物によって起こるじんましんが多いのですが、心理的ストレスもじんましんの重大な原因になっています。何年もじんましんが起きやすいというタイプの人は、先ず、心理的ストレスを疑った方がよいでしょう、じんましんに悩まされている人は、自分の生活を見直してみて、大きなストレスを抱えているようなら、それを解消していくようにすべきでしょう。

⑤虫歯は生活の乱れから
 虫歯のほとんどがストレスをきっかけにできます。なぜなら、唾液の分泌は、副交感神経の支配を受けているからです。ストレスがあると、交感神経優位になり、唾液分泌を促している副交感神経が抑制されてしまうので、せっかく虫歯予防に働いてくれている唾液の分泌が少なくなってしまうからです。
 歯周病は、虫歯よりさらにストレスの影響を強く受けます。ストレスで増えた顆粒球が、口中の常在菌と闘って、膿をつくります。この歯周病が悪化した状態がいわゆる歯槽膿漏です。

⑥にきび・便秘・冷え性はストレス反応とワンセット
 毛穴に膿がたまった状態がにきびですから、顆粒球による炎症が起きていることになります。ストレスがつづくと、肌荒れや吹き出ものに加えて、便秘と冷え性がワンセットで現れてきます。これらはすべてストレスによる交感神経緊張状態によって起きます。
 肌のトラブルは、いくら高いクリームを塗っても根本的には解決しません。職場などで冷えがなかったか、甘い物や揚げ物ばかりの偏った食事をしていなかったか、点検してみる必要があります。思い当たることがあればそれを排除し、体温を温めて血行をよくすることが肌のトラブル解決には欠かせません。

⑦肥満の解消
 運動をせず、食事制限だけで減量している人は、かならずやひどい低体温症になっています。食べたいものを我慢するというのはたいへんなストレスになります。このストレスが低体温を招き、血流障害で顔色が悪くなり、見るからに不健康になってしまいます。そこで、運動を加えれば、体を動かすことによって体温が上るので、食事制限の弊害を緩和することができます。そもそも肥満の背景には、本人が自覚していなくても、肉体的精神的なストレスが隠されているものです。自分がなぜ太ってしまったのか、よの理由をよく考え、ストレスの原因となることをできるだけ軽減することを心がけましょう。

(4)薬の上手な選び方と使い方
①急性期に短期間なら薬を使ってもいい
 慢性病の薬のほとんどは、交感神経を刺激して低体温を招いてしまいます。しかも、慢性病の治療であるために、長く飲むというのが前提ですから、低体温状態がつづいて、余計な病気まで引き受けてしまうことになりかねません。
 私は、病気のほとんどは、ストレスと、現代医療の誤りによって起こると考えています。その誤りの第一が、薬ずけの医療です。
 薬を使えば、一時的に症状が治るので、治ったような気がしてしまいます。しかし、根本的に治っているのではないどころか、せっかく自然に治ろうとする力を、交感神経を緊張させて、かえって阻害してしまいます。
 とはいえ、絶対に薬を使ってはいけないといっているのではありません。炎症がひどくて、痛みが我慢できないときは、痛みどめを使った方がむしろいいときもあります。しかし常用はしない。このメリハリが大切です。脂汗を流すほど痛むときは、薬で痛みをとり、薬の効果で楽になったら薬をやめ、がまんできる範囲ならそのまま過ごす。こうやってうまくコントロールして、自然治癒に向かう人がたくさんいます。安易に薬を処方する医療側も問題ですが、患者さんの側も、薬ずけの弊害が問題になっているいまこそ、薬に頼ろうとする気持ちを転換する必要があります。そして、病気の成り立ちをよく理解し、原因であるストレスを解消し、入浴などで体を温めて、免疫力を高めて、病気から脱却してほしいと思います。

第5章 自分で鍛える体温免疫力

 安部教授は、体温から自分の体調を管理する力を「体温免疫力」と名づけると共に、この体温免疫力は自分の努力で養い、高めることができるのだと強調しています。入浴や姿勢、気持ちのもちようで体温は上がり、免疫力を高めることができるのです。この章では、自分で、家庭で、「体温免疫力」を鍛える具体的な指針、低体温改善方法を詳しく述べていますが、ここでは、その簡単な概略をご紹介しておきます。

(1)低体温・冷え性の人にすすめたい入浴法(入浴法その1)

①体温+4℃の入浴体温上昇法
・体温を維持して健康的に暮らしたり、体温を上げて免疫力を高めるために一番手っ取り早い方法が入浴である。
・体を休め、副交感神経を刺激して心身をリラックスさせるためには、湯舟に入ったときに、「気持ちがいい」と感じることが大切である。
・「気持ちがいい」と感じる湯の温度は人それぞれで違い、だいたい、体温+4℃が最も快適に感じることがわかっている。4℃の落差が人に心地よさを感じさせ、副交感神経の働きを誘うことができるのです。
・一般に、湯の温度は40~42℃くらいが適温といわれていますが、これは、体温が36~37℃ある健康な人が入る場合であって、体温が35℃しかない低体温の人がこの湯温の風呂に入ると、とても熱く感じてしまいます。低体温の人は、39℃程度でないと心地よく入れないのです。
・俗に”カラスの行水”といわれる人がいますが、このような人は、健康な人なら快適な湯温でも、熱くて、ながく湯舟に入っていられないから、さっさと出てしまうのです。要は、自分に合った湯温での入浴を心がけてください。

(2)低体温・冷え性の人にすすめたい入浴法(入浴法その2)

①全身浴の場合
・湯温は入浴する人の体温+4℃とする。
・湯舟につかる時間の目安は10分だが、10分未満でもつらくなったら出る。
・入浴中に、自分で体温を測ってみると、時間の経過とともに、体温が上ってくるのがはっきりとわかり、入浴効果が実感できます。首から下は湯につかっているので、体温計を口にくわえ、舌の下で測ります。
・湯気・熱気にストレスを感じたら、窓を開けて喚気する。
・のぼせてきたら、水で濡らしたタオルで頭部を冷やしてもよい。
・熱くなったら、手のひらを湯から出すと楽になる。
・湯から出るときは、急に立ち上がらず、手すりにつかまったり、腰をかけたりして、ゆっくり時間をかける。大丈夫と思っても倒れることがあるので注意。

②半身浴の場合
・湯温は入浴する人の体温+4℃とする。
・湯をためるときに湯舟のフタをはずしておくと、湯気で浴室全体が温かくなる。
・湯舟の中でイスに座ると楽。イスがないときは、洗面器の空気を抜きながら湯の中に入れてひっくり返したものを代用する。
・全身浴のときより湯が少なめなので、湯の温度が下りやすい。追い炊きをするか、熱い湯を足す。
・かなりの発汗量があるので、ときどき水分補給をする。ただし、体温計測に支障がないように、よく冷えたものは避ける。
・雑誌を読んだり、音楽を聴いたり、趣味の時間にするのもよい。
・舌の下に体温計を入れる。入浴の2分前から測り、変化を見る。
・湯舟にフタをすると湯温が下りにくい。
・冬は寒いので、入るときに軽く全身浴をしておくか、バスタオルを肩にかける。
・湯から出るときは、ゆっくり時間をかける。
・時間は30~60分が目安。目安時間に達しなくても、つらくなったら出る。

③入浴中の体温測定
・入浴中に自分で体温を測ってみると、時間の経過と共に、体温が上ってくるのがはっきりわかります。一度やってみると入浴効果が実感できるでしょう。とくに冷え性の人は是非試してみましょう。
・その場合、首から下が湯につかっているため、口にくわえて体温を測ります。舌の下に体温計を差込、体温の上昇を確認します。くわえたままでいるのがつらい場合は数分おきに測ってもよい。
・入浴中の体温測定を10日から2週間ほど継続してみると面白いことがわかってきます。最初は体温上昇のスピードが遅かったのに、だんだん早くなってきます。たとえば、入浴後5分間で0.何度かしか上昇しなかったのに、2週間後には、5分間で1℃上るという具合に、すばやく体温が上っていきます。
・だれでも入浴すると、体温の上昇とともに汗が出ます。ところが、冷房の効きすぎなどで冷え性がある人は、入浴しても汗が出るまでに時間がかかります。冷え性だと、自分の体温をできるだけ維持しようとするくせついているので、なかなか汗を出そうとしません。そのため、入浴しても、体温の上昇スピードが健康な人より遅くなります。しかし、毎日10分間のみゅ入浴をつづけていると、冷え性の人でも、体温が早く上り、すぐにたっぷりと汗をかくようになります。これは、体内の代謝がよくなり、血液循環がとってもよくなっている証拠です。それだけリンパ球が多くなり、免疫力が高まってきます。
・なお、湯舟に入る前は、足元からかけ湯をしてください。体が冷たいのに急に温かい湯に入ると、かえって交感神経が刺激されてしまいまい、心臓に負担がかかってしまいます。サウナが好きなひとは、サウナを利用しても、入浴と同じような効果が得られます。

(3)低体温・冷え性・高齢者の人にすすめたい入浴法(入浴法その3)

①石けん・シャンプーは使わない
・石けんは、皮膚の汚れや脂を溶かしてとるものですが、余り使いすぎると、皮脂が少なくなりすぎて、皮膚がカサカサになってしまいます。
・皮脂は、皮膚の皮脂腺から分泌される脂分で、皮膚全体を膜のようにうすくおおうことで、皮膚組織の水分が蒸発しないように守っています。いわば、皮脂は、体を守るバリヤーの役割をもっているのです。皮膚が乾燥していると、カサカサした皮膚表面に細菌やホコリなどの異物がついて刺激し、さまざまな皮膚のトラブルが起きやすくなります。お年寄りは、乾燥しやすい冬になると、湿疹ができやすくなったり、やたらにかゆくなりのはそのためです。
・また、皮膚から水分がなくなると、血液の水分も少なくなって粘っこくなります。すると血流が悪くなり、体温が下ります。だから乾燥肌の人は低体温になります。ですから、顔は毎日石けんで洗ってもかまいませんが、体を石けんで洗うのは1週間に1回くらいでいいと思います。とくにお年寄りなら、1ヶ月に1回程度でもいいでしょう。年をとると、皮脂の補充がなかなか間に合わず、それだけ肌が乾燥しやすくなるからです。
・皮膚組織の残骸である垢は、もともと自然に剥がれ落ちるものです。下着にも付着するので、下着をこまめに替えていれば、それほど垢はたまりません。ましてや、湯舟につかっていれば、垢はきれいにとれます。汚れた皮脂もお湯なら溶けて流れます。シャンプーも同様の理由で、あまり使用しないことをお勧めします。
 
②石けんを使うなら固形石けん
 石けんで体を洗うときは、ポンプ式の容器に入ったいまはやりのボディーソープではなく、固形石けんを使うことをお勧めします。石けんは本来固形になるものですから、それを液体に保ために、液体のボディーソープには、化学薬品が加えられています。ですから、液体のボディーソープには、洗浄力とは関係のない添加物がたくさん含まれています。そのためか、洗ってもなかなかきれいに落ちません。
 固形石けんの場合は、水で流して4~5回手でこすれば、石けん分がきれます。液体の場合は、その2倍は手でこすらないとヌルヌルした感じが消えません。いいかげんに流していると、成分が残って、それが肌を刺激してしまいます。ましてや、アトピー性皮膚炎など皮膚にトラブルが起きやすい人は、とくに石けんの使用頻度を少なくし、石けん選びも慎重に行った方がいいでしょう。

(4)体温免疫力を鍛える運動・姿勢・呼吸法

①運動を習慣づける
 運動をすれば、筋肉で熱が発生しますから、体温を上げて免疫力を高めることにおおいに貢献してくれます。ふだんから、軽い体操やウォーキングを行って、重力に慣れておくことが大切です。特別に運動のための時間を設けなくても、日常生活でいくらでも体は動かせます。通勤のときにエスカレーターやエレベーターを避けて、階段を利用すれば、それだけでずいぶんいい運動になります。
 リンパ球過剰で、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患がある人は、とくに日常よく体を動かしておきたいものです。ただし、運動がいいからと,やり過ぎてはいけません。運動をやり過ぎて疲労困憊すると、交感神経が優位になってしまうからです。ストレッチでゆっくり筋肉を伸ばしていくと、副交感神経が働いて、運動で緊張した筋肉がゆるんでいきます。

②良い姿勢で健康を保つ
 元気な人は、背骨の一番下にある仙骨を前に出し、首の骨を後にひいて、りんとした姿勢をしています。いわゆる”よい姿勢をしている人”が健康なのです。病気だったり、体調が悪い人は、たいていうなだれた姿勢をしています。肩が落ち、首が前に出ています。これは、ある意味で重力にさからうエネルギーがない状態といえます。体温の熱エネルギーが足りないのです。
 「よい姿勢」を重力の面で考えてみると、骨だけで重力を受けているため、筋肉で体を支える必要があまりなく、負担が最小限ですみます。だから、よい姿勢で立っているとあまり疲れません。ところが、肩を落とした悪い姿勢でいると、重力の一部をどうしても筋肉で受け止めなくてはならないので、非常に疲れます。疲れれば、交感神経が刺激されるわけですから、健康を害する可能性がでてきます。反面、よい姿勢を保ためには、骨を支えるための筋力が必要になりますから、その力を維持しておくためにも、日ごろの運動が重要になります。

③気持ちを切り替える呼吸法
 呼吸のうち、息を吸うのは交感神経、息を吐くのは副交感神経が担当しています。緊張したり、悩みがあったときなどは、首がうなだれて、肺が圧迫されます。そこで、肺いっぱいに空気を吸い込むと、肺は酸素過剰の状態になります。すると酸素過剰の状態を逃れようとして、今度は副交感神経が働いて、息を吐くことになります。だから、意識して少しずつ、ゆっくりと息をはくと、たくさん息を吸っていればいるほど、長く吐くことになり、副交感神経が働く時間が長くなって、リラックスできるというわけです。
 自律神経は、私たちが無意識のうちに、体全体の調整をしているので、意識してその働きをコントロールすることはできません。しかし、内臓の働きで唯一呼吸は、意識して速くしたり、遅くしたりすることができます。いってみれば、私たちが自律神経と接することができる、ただひとつの窓口ということができます。

(5)体温免疫力を高める食事法

①玄米菜食で自律神経を刺激しよう
 私はことあるごとに、玄米菜食の食生活に変えるよう、病気がちの人に勧めています。玄米は、精白米に比べて、ビタミンやミネラルが豊富で、これだけで必要な栄養素はほとんどとれるといえるほどです。そしてなによりよいのは、食物繊維がたっぷりと含まれていることです。消化管は副交感神経が支配しているので、玄米、海藻類、キノコ類、野菜など消化管を刺激する食物繊維が豊富な食材をとっていると、消化管の働きがよくなり、血行がよくなって体がポカポカし、肌もツヤツヤしてきます。意外なところでは、ちょっと苦い、ちょっと酸っぱいといった独特のかおりや味のする食べ物、たとえばわさびやカラシ、ショウガなどの薬味は、副交感神経を刺激して胃腸を活性化させる効果があります。

②冷たい飲み物、食べ物は避ける
 とても暑い時期に、身体を冷やしたいとの欲求のもとに、冷たいものを飲んだり食べたりするのは、いっこうにかまいません。しかし、そうでないときに冷たいものを口にするのは、体を冷やしてしまうことを考えると、あまり好ましくありません。とくに体が冷えやすい寒い冬は、できるだけ温かい飲み物を飲むようにしたいものです。

(6)ストレスの正体を知ろう
 健康維持や病気治療のために、体温を上げて免疫力をつけるには、入浴や食事、運動など、いろいろな方法があります。しかし、どの方法よりも大事なのが、ストレスから解放されることです。いくら入浴をして体温を上げ、食事に気をつけて、病気が治ったとしても、ストレスがつづいている限り、やがては再び体温が下り、病気が再発したり、ほかの病気を呼び寄せてしまうことになります。病気をほんとうの意味で治し、これから健康に生きていくには、ストレスへの対処が絶対に欠かせないのです。

(7)女性は「冷え」対策、男性は「興奮」対策を~長生きのための免疫学的アドバイス~
 男性に比べて筋肉の少ない女性は「冷え」に弱いので、女性こそ、冷えから身を守る体温免疫力がひつようだといえるでしょう。一方男性は、冷えというより「興奮」して命を縮めている面があります。もともと女性より闘争的にできている男性は、怒ったり、過剰に活発に動いたりして、交感神経優位になりやすいのです。そこで、男性に必要なのが興奮対策ということになります。健康で長生きしたければ、肉体的にも精神的にも、なるべくおだやかに生活することを考える必要があります。



                       完 



               
















































































 




 冷え性改善 足の冷え性対策グッズ、冷え性解消克服・睡眠改善解決、就寝・足元両用電気足温器・「足先ほっと」を通販しております。冷え対策は足冷え対策、足冷え対策は「つま先・足の甲」対策、そして「つま先・足の甲」対策の決定版は【足先ほっと】です。

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 就寝・足元両用電気足温器「足先ほっと」(布団の中で使用中)  「足先ほっと」の縦断面図       
 
足の甲、つま先も暖房します! 冷え性の人でも熟睡できます。 足裏だけでなく、足の甲、つま先も暖房します!  

  就寝・足元両用電気足温器【足先ほっと】の特徴

1.足先全体をソフトな電気あんかでサンドイッチ状に挟んで暖房するので、足裏はもちろん、つま先(足指)、足の甲も直接温めることができます。つま先は特によく温まります。

2.就寝時の足先の傾きと同じ傾斜が就いているので、膝を立てなくても、足を伸ばした姿勢で、足裏、足の甲が電気あんかの暖房部にフィットします。

3.足先ほっとのヒーター部内に組み込まれている
サーモスタット(自動温度調節装置)により、実感最高温度50℃に達すると、一旦スイッチが切れて温度が徐々に下がりますが、40℃まで下がりますと、自動的にスイッチが入り、元の50℃まで上昇していきます。このように実感温度は、自動的に50℃と40℃の間を周期的に繰り返します。

4.
就寝用電気あんかとしての用途のほか、
 
例えばこんな用途にもお使いいただけます。

・寒い冬、
受験勉強中のお子様の足冷え防止に。
・お年寄りや、冷え性の方が、ソファーや椅子、あるいは座敷に座って
テレビを見る際に。
足下(元)の冷えるお仕事に。 
・冬場の
デスクワークパソコン作業の足冷え予防に。
・夏場、エアコンの効いた室内での足の冷え防止、
冷房病対策に。

5.ご使用になられたお客様からは、”ちょうど、お湯に足をつけてるように温まる”、”熟睡できるようになった”といった喜びの声を多く頂いております。

6.【足先ほっと】は家電製品です。
(写真には、「本体電源コード」や、付属の「手元スイッチ」は見えていません。)
電気代は、1時間使用して僅か約0.4円の経済的で、エコな、省エネ暖房器具です。

7.足温器全体が柔らかいクッション素材で作られているので、感触は弾力に富み、肌触りはとてもやわらかくて気持ちがよい。

8.
使用方法
1.付属の「手元スイッチ」の電源コードプラグを交流100Vの室内電源コンセントに差し込む。
2.「足先ほっと」本体の電源コードプラグを「手元スイッチ」のコンセントに差し込む。
(写真では、電源コード及び手元スイッチは見えていません。)
 

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